湖水地方の一番人気は恐らくヒル・トップ。
ただ個人でフェリー、バスを乗り継いで、ヒル・トップへ予約時間にちゃんと到着できるか…となるとちょっと不安。私もその一人でした。
色々調べてレビューの良かったBeatrix Potter Morning Half Day Tourという英語ツアーに参加しました。
このツアーで訪れた場所の紹介、そしてメリット・デメリットについて書いていきます。
ツアー選びのお役に立てたら幸いです。
ツアーの概要
English Lakes Toursによる6人までの少人数ツアー。
£65.00の標準料金+ Hill Topの入場料 £16.00を事前に支払い済み。
私はWindermere駅を集合場所に指定。09:05に出発。
私が参加した日、他のお客さんは全員アメリカ人。
ツアーで訪れた場所
Wray Castle
湖水地方に位置するゴシック様式の邸宅。
このレイ・カースルは、1840年代にリバプールの医師とその妻によって建てられました。
湖からもよく見える場所というのがポイント。
つまり自分の財力を見せつけることが出来た訳です(笑)
ポターは子供の時、レイ・カースルを別荘として夏休みを過ごしたそう。
両親は豪華な邸宅を借りて過ごすことが多かったのです。
現在はナショナル・トラストによって管理されています。
ニア・ソーリー村
Castle Cottage
ポターが結婚後に住んだ家であり、彼女の創作活動の拠点となった場所。
ポターは社交的ではなかったため、訪問者がCastle Cottageにやって来ると、秘密の階段を使ってこっそり外に出ることがあったのだとか…。
以下ポターの挿絵と実際の写真を6枚並べていきます。
挿絵で使われた場所を実際に訪れる体験は、ピーターラビットファンには垂涎もの
出典:あひるのジマイマのおはなし 青空文庫
「The Tale of Jemima Puddle-Duck」の中で、コリー犬がキツネ狩りの子犬を探しに行く場面で描かれているのが、Tower Bank Armsです。
Tower Bank Armsは17世紀に建てられた歴史的なパブ。
出典:こねこのトムのおはなし 青空文庫
「The Tale of Tom Kitten」でBuckle Yeat Guest Houseがあひるたちの背景に描かれています。
Buckle Yeat Guest Houseは伝統的なゲストハウスです。
出典:パイがふたつあったおはなし 青空文庫
またBuckle Yeat Guest Houseは「The Tale of the Pie and the Patty-Pan」にも登場。
Ribbyからのお茶会の招待状を受け取る場面で、Duchessの家として描かれてます。
Buckle Yeat Guest House
花々が古い石造り、白い壁に映えています。
憧れのヒル・トップへいよいよ!
再びポターの挿絵と実際の写真を並べていきます。
出典:こねこのトムのおはなし 青空文庫
ヒル・トップは「The Tale of Tom Kitten」で綺麗な洋服を着せられた子猫達が庭に出る場面で描かれています。玄関ポーチの上には特徴的な三角屋根。
出典:ひげのサムエルのおはなし 青空文庫
「The Tale of Samuel Whiskers」でTabitha Twitchitの家へMrs. Ribbyが訪問する場面。
玄関ドアが同じです。
出典:ひげのサムエルのおはなし 青空文庫
「The Tale of Samuel Whiskers」でAnna Mariaが走っている場面。
背景の食器棚が同じです。
出典:ひげのサムエルのおはなし 青空文庫
「The Tale of Samuel Whiskers」でトムが隠れようとした暖炉。
出典:ひげのサムエルのおはなし 青空文庫
「The Tale of Samuel Whiskers」でサムエルが綿棒を転がしている場面。
階段の手すり、カーペット、窓が同じです。
出典:あひるのジマイマのおはなし 青空文庫
「The Tale of Jemima Puddle-Duck」の中で緑の扉が登場します。
出典:こねこのトムのおはなし 青空文庫
「The Tale of Tom Kitten」で子猫たちがあひるたちに出会う場面。白い柵、石垣が同じです。
この日は最高のお天気で、ヒル・トップのお庭がとても綺麗でした。
ホークスヘッド
ホークスヘッド グラマー スクール
詩人ウィリアム・ワーズワースはこの中学校で基礎を学んでおり、当時に刻まれた落書きが机に残されているそうです。ツアーでは説明だけで中には入りませんでした。
ホークスヘッドにもポターの挿絵に描かれた場所がありました。
出典:パイがふたつあったおはなし 青空文庫
「The Tale of the Pie and the Patty-Pan」に出てくるRibbyの従妹 Tabitha Twitchitのお店
車窓からの風景です。
ターン・ハウズ(Tarn Hows)
ポターにより購入され、彼女の遺志によりナショナル・トラストに寄贈された湖。
ボウネス=オン=ウィンダーミア
集合場所と違ってもいいという事だったので、ボウネス=オン=ウィンダーミアでツアーの車を降りました。
ツアーのメリット・デメリット
メリットは?
★ツアーはヒル・トップの訪問が確約されています。これが最大のメリットでした。
唯一心配だった観光時間も1時間の自由時間があり十分でした。
★ガイドさんはピーターラビットの絵本を持ち歩いており、挿絵で使用された場所に行くと該当のページを開いて説明をしてくれ分かりやすかったです。
★ポターの絵本作家としてのキャリアは10年程で、農場経営や自然保護活動に力を入れた優れたビジネスパーソンだったとガイドさんは俯瞰して彼女の人生を語ってくれたため、学びが多かったです。
★9時から1時まで英語のシャワーを浴びて、脳が活性化されました。
デメリットは?
★レイ・カースルではガイドさんの話が長く写真を撮る時間があまりありませんでした💦
立て板に水のごとく話されるのは良いのですが、1か所に立ち続けたまま話を聞き続けるのはちょっと辛かったです。
★道中、車から降りて写真を撮りたいなぁと思う景色がありましたが、ツアーなのでそうもいかず…。
★Esthwaite Water、Coniston Waterでの写真撮影時間がないのが残念でした。
特にConiston Waterに関しては、バンから降りて訪問予定とツアーの説明には書いてあったので残念です。
当日、細い田舎道でルートを間違えた?路線バスが反対側から走ってきて、ツアーのバンとすれ違えないアクシデントがありました。もしかしたら、このアクシデントのためにロスタイムが発生し省略されてしまったのかもしれません。
まとめ
私のように「絶対にヒル・トップへ行きたい」と思っている方にはオススメのツアーです。
そして、事前に主要なピーターラビットの絵本、ビアトリクス・ポターに関する本を読んで参加した方が満足度が高いと思います。
ピーターラビットのおはなし (絵本 ピーターラビット 1) [ ビアトリクス・ポター ]
ピーターラビットのすべて ビアトリクス・ポターと英国を旅する [ 辻丸 純一 ]
挿絵と実際の写真の対比があり、渡航前にこの本を読み無性に湖水地方へ行きたくなりました。
「ビアトリクス・ポター」 半日ツアー(湖水地方発) Klookにも似通ったツアーがあるのを発見しました。
11:50発なので午後のツアーですね。
湖クルーズが含まれているので私が参加したものとは若干違うようです。
アンブルサイドからグラスミアまで湖の北側のパブリック・フットパスを歩いた記事はこちら↓